ソーシャル活用が進む海外アナログ半導体メーカーの現状 2017

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ソーシャル活用が進む海外アナログ半導体メーカーの現状2017

海外アナログ半導体メーカーが、どのSNSにどれだけ影響を受けているのかを調査しました。FacebookやYouTubeは想定通りでしたが、国内ではあまり知られていないStack ExchangeやGlassdoorなどが、今後のカギを握っているのかも知れません。

 

調査対象は、アナログ半導体メーカー上位5社

デジタル活用という点において海外に対して遅れを取っているのが、国内製造業の中でも半完成品(最終製品を造るための部品や素材を指しています)メーカーです。今回は、半完成品メーカーの中でも、アナログ半導体のソーシャルネットワークサービス(以下、SNS)の関係性を調査しました。

調査対象は、アナログ半導体メーカーの上位5社を対象としました。情報ソースは、IC Insights  Company reports 2015のランキングを使用し、SNSの流入元のデータは、SimilarWebを使用しています。

米IC Insights「2015年 世界アナログIC市場の売上高トップ10」

米IC Insights「2015年 世界アナログIC市場の売上高トップ10」

SNSの中では、Facebookが最も高い流入元

アナログ半導体メーカー上位5社のSNSの中では、Facebookが最も高い流入元となっています。Skyworks Solutions社を除く、4社でNo.1となっており、次に YouTubeが続いています。

アナログ半導体メーカー上位5社におけるSNSからの流入 2017

アナログ半導体メーカー上位5社におけるSNSからの流入 2017

 

概ね、予想どおりの結果ですが、アナログ半導体メーカー(または開発者を顧客としている企業)ならではという点では、Stack Exchangeからの流入があげられます。

このStack Exchangeとは、元々、コンピュータなどのプログラミング技術に関するナレッジコミュティのStack Overflowというサービスから始まり、様々なトピックに広がっていき、現在のStack Exchangeと成長してきたナレッジコミュニティです。

Stack Exchangeは、さまざまなコミュニーティに分かれており、Stack Exchangeの中のElectrical Engineeringが、アナログ半導体メーカーのサイトに流入しているものと思われます。

 

Stack Exchangeをどのように活用すべきか

投稿されている質問や回答を見ていくと、どのような製品が取り上げられているのか、何に対して疑問があるのか、各社へのリンクはどのように使われているのか、などを分析することで、自社の製品やコンテンツ制作などのヒントになると思います。

Stack Exchangeで、自社の製品が取り上げ挙げられているのであれば、積極的にフォローしていくことが大事ですし、質問に対する答えが自社のウェブサイトのコンテンツとして用意されていないのであれば、用意する必要があるのではないでしょうか。

 

求人/転職関係のSNSも重要となってきている

日本でもお馴染みになりつつあるLinkedIn、急成長している求人サイトであるGlassdoorも重要なSNSの一つとなってきています。技術者が、様々なネットワークを通じて自らの課題を解決しようとするときに、これらのネットワークも、その手段の一つとなり得るのです。

また、開発者が製品を検討するに当たって、これらのSNS上でやり取りされている会社の評判が何らかの影響を与えている可能性はあります。

例えば、他社と比較して素晴らしい製品であっても、ブラック企業の製品を買い控えるというのは、よく有る話です。逆に、製品そのものが他社と比較して差異が少ない場合でも、企業としての取り組みや、サービスやアフターフォローなど、顧客である開発者にとって賛同できるものが見えてくることで、製品決定の要素に少なからずも影響が出てきます。

ですので、Glassdoorのように社員が発信した情報が、転職以外のところでも影響することに留意する必要があるのです。

 

日本の製造業が、SNSを活用するために

自社のウェブサイトに流入しているSNSと比較し、その差異を確認した上で本来あるべきSNSからの流入が不足しているのであれば、何らかの対策は必要です。開発社向けの製品を販売している企業においては、顧客である開発者とのコミュニケーションが取れることが最も大事です。

新規の顧客開拓においては、ドアキーパーを超えて開発者へたどり着くことは難しいため、開発者自らが自社ウェブサイトに訪問していただくことが必要ですし、そこで必要な情報を得られることが企業や製品における信頼や安心感の獲得に繋がります。

半完成品や素材などの製品情報を顧客である開発者に届けるには、広告などの手段では難しいです。そのため、顧客自らが検索したり、SNSなどのフィードで気づいて貰えるような仕組み作りが必要となります。

結果として、顧客自らがコンタクトして貰えるような仕組みが出来上がるのです。これこそが、企業がSNSを利用する理由や必要性なのです。

各社の取り組みを参考にした上で、貴社にあった方法を検討してみては如何でしょうか。

 

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